【AAPL】アップル株は今から買っても遅くない

米国株銘柄分析

 

投資見習い
今年のiPhoneは順調に売れるかな〜不振だったらアップルの株価下がっちゃうな…。

 

バフェット
iPhoneXやその他の機種が3ヶ月で何台売れそうかという推測に膨大な時間をかけるなど、私にとっては完全に的外れだ。

 

アップル(AAPL)は今年の8月に時価総額1兆ドルを達成しました。No.1投資家バフェットが買い増していることもあって、今年に入って株価はぐんぐん上昇してきました。年初では170ドルを割る水準にもなりましたが、一時230ドルを突破するまでに至っています。

 

しかしながら、個人的にアップルは、まだまだ魅力的な水準だと思います。アップル株に強気になっていい理由は4つあります。①Appleブランドと高価格戦略、②iOS経済圏、③次の収益の柱、④ほどほどの値段、です。

 

①Appleブランドと高価格戦略

世界のスマートフォン市場では出荷台数1位が韓国のサムスン、2位がアップルのiPhoneというのがおきまりのパターンでした。しかし、今年の第2四半期では中国メーカーのファーウェイがアップルを抜いて2位になりました 。

 

(Statistaより)

直近の2018年第2四半期ではサムスンのシェアが20%、続いてファーウェイが15%、そしてAppleが11%となっています。確かに、新iPhoneが発表されるのは例年その年の秋なので、この時期は秋の新商品を待とうかな、という心理になりやすいので、一番iPhoneが売れにくい時期ではあります。しかし、スティーブ・ジョブズがiPhoneを発明して、世界を席巻したアップルのシェアが3位に転落した、ということで新聞などでも大きく取り上げられました。

 

しかし、アップルは落ち目なのかというとそんなことはありません。

 

というのも、アップル製品は「超高級品」なので、他社に比べて利益率が半端ないのです。2017年第4四半期のデータでは、世界のスマートフォン市場の利益のうち、アップルのiPhoneがしめる割合はなんと86%にのぼると言われています。

 

(Counterpoint Researchより作成)

 

2017年第4四半期では、出荷台数で見ればたったの18%ですが、その時期のスマホ市場の利益の86%はアップルのものです。

 

(Counterpoint Researchより)

 

こちらは製品別の利益です。iPhoneXを筆頭に、iPhoneのラインナップがずらりと並んでいます。確かに、出荷台数という点では韓国・中国メーカーに劣るアップルですが、利益に目を向ければ、圧倒的に稼いでいるのはアップルなのです。

 

なぜ、こんなことが可能なのかといえば、それはアップルのブランドと高価格帯戦略です。

 

そもそも、iPhoneは圧倒的に高いです。先日発表されたiPhoneXS Maxなんて1099ドルです。容量次第では20万円近いものもあります。たかかだかスマホに20万円近くも出すなんてバカらしいという声も見られました。

 

でも、いいんです。アップルはブランド企業だからです。20万円のヴィトンのバッグ、100万円のロレックスの時計、2000万円のフェラーリ、それと同じです。

 

ブランドというのは不思議なものです。原価とかそのもの自体の性能だけでは説明がつかないほどバカらしい値段がついています。でも、ブランド物を身につけると社会的なステータスとファッション性の高さをアピールできます。ブランド物を身につけている人はかっこよくておしゃれです。みんなの憧れです。アップルはITデバイスを作るだけの製造業から、ブランド企業になろうとしています。ヴィトンやバーバリーなどの高級ブランドの仲間になりつつあります。

 

2014年に高級ファッションブランド・バーバリーの元CEOであるアンジェラ・アーレンツ氏をアップルに引き入れました。これもブランド力を高める戦略の一環のはずです。アーレンツ氏にはバーバリーの経験を生かして、アップルも同じようにブランド力を高めてほしい、そう期待してアップルは採用したんだと思います。

 

(Apple HPより)

 

Appleのブランドイメージってどこから来るのでしょうか?Appleにはブランド力がある、ブランド力があるって聞いても最初はいまいちわかりませんでした。

 

でも、一度iPhoneの画面の修理するためにアップルストアに行った時に気づきました。

 

アップルストアは「無駄に」高級感があります。ガラス張りで、天井も無駄に高いです。でもその無駄に高級感を演出しているのが、アップルのブランドの源泉です。ガラス張りの広いお店が表参道とか渋谷とかの一等地に立っていて、なんだかブランド品店みたいです。でも、そのブランド品店っぽさがアップルの高価格路線が成立する理由です。

 

ニューヨークの5番街やシャンゼリゼを歩くと、ヴィトンがあり、カルティエがあり、エルメスがあり、そしてアップルがある。これは人の心をつかむ販売法だ。2万6000ドルのカルティエの腕時計や、5000ドルのバーバーリーのトレンチコートも、ありふれた百貨店の棚にあれば輝きを失うだろう。しかし、ブランドが経営する店舗は、そのブランドにとっての神殿となる。(中略)アップルの成功の決め手となったのはiPhoneではなくアップルストアなのだ。

(『GAFA 四騎士が作り変えた世界』135ページ)

 

ちなみに、2018年4月にオープンしたApple新宿もアーレンツ氏がデザインを手がけたそうです。

 

②iOS経済圏

AndoroidユーザーとiPhoneユーザーの乗り換えってこれからもそんなにないと思うんです。ずっとAndroidを使ってた人がiPhoneに乗り換えるのってデータの移行とか考えると重労働で気が重くなります。逆も然りで、今までiPhoneを使っていた人にとってもAndroidに乗り換えるのって結構大変です。せっかくApp StoreやGoole Playストアで有料課金したアプリが消えちゃったら誰でも嫌です。実際に7割の人はOSの乗り換えを経験していません。

 

さらに、スマホはiPhoneでパソコンはMacを使っている人で、そこでデータを同期なんてさせてたら、スマホだけAndroidに変えるなんて考えられません。せっかくスマホとパソコンでデータが連動しているのに、スマホだけAndroidにしたらめんどくさいですし、利便性低下です。

 

この囲い込み効果ってアップルにとって結構強力な武器になる気がしています。

 

AndroidはGoogleが提供しているOSですね。ソフトはGoogleです。一方のスマホ本体はサムスンだったり、ファーウェイだったり、ソニーやシャープも作ってますね。ハードは電機メーカーです。一方のiOSはアップルが提供していますが、スマホ本体もiPhoneと、アップルが提供しています。ハードもソフトもアップルが作ってます。垂直統合ってやつですね。スティーブ・ジョブズがこだわっていた部分です。パソコンという概念を生み出したアラン・ケイ博士の「ソフトウエアに対して真剣に向き合う人は、そのためのハードも自ら作る。」という言葉をジョブズも度々引用していました。

 

そう考えると、Andoroid市場は競争が激しいですが、iOSはアップルの独占です。(当たり前ですけどもね。)スマホが今後もある程度安定的に需要があると考えると、これからも堅実にiPhoneが売れる気がします。

 

③次の収益の柱も魅力的

サービス部門

今、最も投資家がアップルに期待しているのは間違いなくサービス部門でしょう。2018年第3四半期決算では、同部門の売上は前年同期比31%増の95億4,800万ドルで、アップルの売上全体の約18%をしめるまでに成長しています。(実は、アップルのサービス部門単体だけで、フェイスブックの売り上げに迫るほどの規模です笑)

 

サービス部門の具体的な中身は、iPhoneの破損の保険であるApple CareやApple Pay、iCloudのストレージ追加、Apple Musicなどがありますが、もっとも大きな割合をしめると考えられているのが、App Storeです。

 

App Storeでは多くのアプリをダウンロードすることができます。そのApp Storeでは、ユーザーがアプリに課金する際に、その一部を手数料としてアップルが徴収し、利益をあげています。

 

スマホアプリは一度課金したら、その後もどんどん財布のひもがゆるくなっていく傾向があります。最初は頑なに課金したがらなかった人も、ひとたび課金をしてしまえば、抵抗感は薄れてきます。また、ゲームや動画、音楽など、定期的にサービスを受けるために、月々何円という形で課金しているユーザーも多いです。

 

ユーザーがアプリの課金をすればするほど、アップルはほとんどコストをかけずにその一部を手数料として徴収することができるのです。実際に、このサービス部門の利益率は非常に高いです。

 

iPhoneは売り切り型のビジネスで、お客さんにスマホを売ってしまえば、それで終わりです。しかし、アプリの課金は毎月継続して利益をあげることができるので、景気の波に左右されにくく、ビジネスが安定的になります。いわゆるサブスクリプションモデルと言われるやつですね。最近はマイクロソフトがこのビジネスモデルに転換し、大きく成功しています。

 

アップルのこの高収益なサービス部門は現在年率30%で成長し続けており、今後の収益の柱になっていくと思います。

 

スマートウォッチ

加えて、アップルが今後収益の柱として期待できるのは、Apple Watchです。

 

ウェラブル端末は今後の成長市場です。ウェアラブルデバイスの出荷台数は、2021年までに現在の2倍規模である2億4000万台以上に成長すると予想されています。

 

ウェラブル市場のうちスマートウォッチの分野ではApple Watchが圧勝と言われています。MacRumoasによれば、スマートウォッチ市場の中でApple Watchのシェアは61%にまでのぼると試算されています。

 

スマートフォンという新しいマーケットを切り開き、その勝者となったAppleは圧倒的なブランドを築き上げました。多くの人々が身につけたいと思うITデバイスはアップル製です。NECや富士通みたいな単なるパソコンメーカーとは違います。

 

ウェラブル端末の分野では今後多くのメーカーがしのぎを削って、便利な商品が次々に生まれると思いますが、Apple Watchはすでに優位に立っています。スマートフォン市場と同じように、ブランド力を生かして高価格で勝負できれば、Appleの独壇場になる可能性を秘めています。

 

④ほどほどの値段

「ほどほどの企業を素晴らしい値段で買うよりも、素晴らしい企業をほどほどの値段で買った方がいい。」これはバフェットの言葉です。アップルは素晴らしい企業と言えると仮定しても、実際に投資するときには、その値段が問題です。アップルの2019年の予想EPSは約13.48ドルです。現在(2018年10月5日現在)の株価は224.29ドルですので、予想PERは16.6倍程度です。

 

S&P500指数全体の予想PERが18倍と言われていますので、アップルの株価はアメリカ企業全体よりも低いバリュエーションで取引されています。

 

もちろんマーケットがアップル株を予想PER16倍の値段をつけているのにはそれなりの合理性があります。アップルはいまだに収益の7割近くをiPhoneに依存していますが、世界のスマートフォン市場が頭打ちです。世界中のほとんどの人にスマホは行き渡りました。また、伸びる余地のある新興国でのアップルのシェアはほとんどありません。アップルが強いのはスマホ市場が飽和状態の先進国ばかりです。スマホがガンガン売れる時代ではないので、iPhoneの売上も必然的に伸び悩むことになります。

 

スマホ市場はほぼ飽和状態で成長余地も限られているし、かといって食品や飲料のように安定的に毎年売れることが確実というわけでもない。成長期待も薄くて、毎年の売り上げも不安定となれば、PERは低くて当然です。

 

ただし、自分は今のマーケットの意見に反対です。アップルのブランド戦略とiOS経済圏によって、これからのアップルの毎年の売上はそれなりに安定的だと思ってます。スマホの買い替えのスパンが長くなってると言われていますが、ある程度の期間で買い換えないといけません。iPhone6sや7を使っている人は多いですが、iPhone5世代を使っている人は少数派だと思います。またスマホの販売という一時的な商売ではなく、アプリを継続して課金してもらうことで、アップルはより安定的に収益をあげる仕組みに移行しようとしています。実際にサービス部門は大きく伸びているので、その戦略は今のところ成功していると言えるでしょう。またApple Watchなどの将来のポテンシャルもあるので、利益成長も一定程度は期待できると思っています。

 

株主にとっては、アップルが今後どの程度成長できるかが焦点です。そして、今のマーケットのプライシングはそんなに成長を見込んでいません。数年前はPER10倍付近だったこともありました。しかし、ブランドがすでに確立され、サービス部門が伸び、Apple Watchという期待の商品もある、個人的には、アップルの未来は結構明るいと見ています。

 

バフェットはアップルにかなり大胆に投資しています。今年に入ってからの買い付けでバフェットの1番の主力銘柄になりました。バフェットはコカ・コーラ投資での成功の再現を狙っているんだと思います。一度確立した消費者ブランドはライバル企業を寄せ付けないことをバフェットはよく知っています。

 

今年に入ってからアップル株は大きく値上がりしていますが、まだ割安だと思います。少なくともPER20倍以内であれば、投資適格だと個人的に感じます。

 

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