先月に発表されたiPhoneXSとiPhoneXS Maxの発売に引き続き、10月26日からiPhoneXRが発売開始になります。今年は3種類の新iPhoneが発売されたわけですが、その中でもこのiPhoneXRが今年の本命と言われております。近年のiPhoneのラインナップでは珍しくカラーバリエーションが豊富で、色を選ぶ楽しさもiPhoneXRの魅力の一つです。
早くもレビュー記事がたくさん出ているわけですが、その内容は概ね好評で、最新機能を盛り込んでいながらもお手頃な値段だと言われています。
しかし、お手頃価格というのはあくまでiPhoneのラインナップの中で比較的にリーズナブルなのであって、実際に世界のスマートフォン市場の中で基本価格749ドル(約8万4000円)というのは高価な部類になります。
近年のAppleはiPhoneの販売価格を引き上げることで、利益の拡大に努めてきました。昨年はiPhoneXを999ドル(約11万2000円)という強気の価格設定で販売し、当初は販売不振が噂されていました。しかし蓋を開けてみれば、例年並みの販売台数を確保したため、販売価格の引き上げ分がそのままAppleの利益成長につながりました。
(statistaより)
昨年発表のシリーズの中でもっとも売れた機種はiPhone8でしたが、今回多くの販売台数が見込まれるiPhoneXRの価格はiPhone8よりも7%ほど高いです。
昨年度の平均販売価格は755ドルで前年度から16%上昇しました。今年度も新発売されたiPhoneのラインナップを見ると、平均販売価格は上昇することが見込まれます。販売台数が前年度並みになればその分だけAppleの利益が拡大することになります。
ブランド力を生かして高価格路線を採るAppleの戦略は賢いと思います。アジアのスマホメーカーと価格競争するのは御免です。
未だ売上の6割以上をiPhoneに依存するAppleにとって、次の収益の柱が育つまでは、こうした高価格戦略の成否が利益成長のカギを握っていますが、今のところその戦略は成功しているようです。
そして、AppleがiPhoneで稼いだ利益はそのまま株主の懐に入ることになります。
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