今回の暴落を喜べないなら、始めからタバコ株を買わなきゃいい

米国株銘柄分析

 

【BTI】ブリティッシュアメリカンタバコが最大マイナス56%、【MO】アルトリアグループが最大で38%のマイナスと、タバコ株が滝のような大暴落を演じています。原因はアメリカ食品医薬品局(FDA)がメンソールや電子たばこへの規制を検討していると報じられたからです。

 

しかしながら、アメリカ株に投資する日本人投資家の間では、そんなタバコ株が大人気です。

 

タバコ株が人気なのはおそらく、アメリカ株に投資をしている方の多くがシーゲル教授の『株式投資の未来』を参考にしているからだと思われます。

 

この『株式投資の未来』という本は、株式のリターンを過去200年に渡って詳細なデータを掲載しており、「株式投資とは何か?」ということをデータの裏付けとともに学べる名著です。

 

そのシーゲル氏の調べによれば、フィリップ・モリスがS&P500の中で最大のリターンを達成しました。1957〜2003年の配当込みで19.8%のリターンでした。年率20%の高リターンは異様に高いリターンです。100万円が50年後には91億円になります。とてつもない高収益です。

 

フィリップ・モリスがこのようなリターンを達成できたのは、主に、ニコチン中毒などを巡って訴訟が全米で相次ぎ、株価が大きく引き下げられたからです。

 

タバコ業界は政府の規制と訴訟と共に歩んできました。

 

タバコビジネスとは、最近でこそ電子タバコなどが出てきていますが、基本的にタバコの葉っぱを紙で巻くだけなので製造コストが低いです。自動車メーカーのように来年の新製品のために設備投資をする必要もありません。さらに新規参入が規制されているため、過当競争もなく収益性がとても高いです。

 

その上、政府の規制や訴訟で株価が何度も暴落するので、結果的に投資家に莫大な富をもたらすのです。

 

タバコ株に投資する投資家はこのことを十分にわかった上で投資するのですから、今回のような暴落は典型的な仕込み時であり、落ち込んでいる場合ではありません。

 

タバコ株が大きなリターンをもたらせたのは、言うまでもなくリスクが大きいからです。政府の規制次第では大きくビジネスモデルの根幹が揺らぎますし、訴訟リスクが常につきまといます。そもそもフィリップ・モリスが年率20%近いリターンをもたらせたのは、司法の判断一つで倒産していたかもしれないほど、厳しい状況にまで追いつめられたからです。

 

そんな事情を分かった上でタバコ株に投資すると言う選択をしたのであれば、潔くナンピンするのがタバコ株投資家のあるべき姿です。政府の規制が検討された程度で手放してしまうのであれば、始めからリスクの高いタバコ株に手を出すべきではなかったのです。

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