【SFIX】スティッチ・フィックスはアパレル業界のネットフリックスになるかも!

米国株銘柄分析

ユーザーの好みに合わせてAIと3900人のデザイナーが選んだアイテムを届けるサブスクリプションサービス(会員制)を手がけるスティッチ・フィックスは「アパレル界のネットフリックス」を目指しています。

 

ビジネス概要

スティッチ・フィックスは、AIと専属のデザイナーがオススメの服を5品選び、自宅に届けるというサービスを展開しています。

 

会員登録時に85の項目を質問することで、利用者の嗜好や予算、体型に応じた洋服をAIが解析。解析したデータを元に専属のデザイナーが顧客の細かい要望なども踏まえながら、5品の洋服をします。ユーザーは、家に送られてきた5アイテムを試着してみて、気に入ればそのまま購入し、気に入らなければ返品することができます。

 

デザイナー料は20ドルですが、アイテムを一つでも買うと20ドルが割引されます。また送られてきた5アイテム全て購入すれば25%オフになります。

 

アマゾンをはじめとして、オンラインで買い物ができるようになり、とても便利になりましたが、洋服に関しては、「実物を見たい」「試着したい」というニーズが常にあります。また、仕事が忙しいなどの理由で自分で服を買いに行く時間のない人にとっては、好みの服を送り届けてくれるサービスには大きなニーズがあります。スティッチ・フィックスはそういったニーズに応えています。また、ユーザーは送られてくる5つのアイテムの中身は箱を開けるまで分かりません。そういったサプライズ要素、福袋的な楽しみもスティッチ・フィクスの魅力です。

 

現在のスティッチ・フィックスには100人以上のデータサイエンティストと3900人のデザイナーが在籍しており、アクティブユーザーは全米でおよそ300万人います。

 

子供服や男性向け、マタニティ向けなどサービスを拡充しています。さらに海外展開の第一弾としてイギリスでのサービス開始を発表しています。

 

創業者はカトリーナ・レイク(Katrina Lake)です。

 

 

彼女はハーバードビジネススクールに在籍中に、アンケートでユーザーの好みを把握し、そのアンケートを元にオススメの洋服を送り届けるというビジネスを思いつきました。その後、彼女はネットフリックスでデータサイエンティストをしていたエリック・コールソンと出会います。彼との出会いにより、スティッチ・フィックスにAIが導入され、現在では、スティッチフィックス独自のアルゴリズムによりユーザーの好みを把握し、そのデータを元に専属デザイナーがコーディネートするという形になりました。彼女は女性として史上最年少で会社を株式上場させました。

 

業績

 

現在までのスティッチ・フィックスの業績は好調です。売上も順調に伸びていますが、創業間もない時期にも関わらずしっかりと利益が出ています。

 

 

売上は右肩上がりで伸びており、2020年まで平均で25%の成長が持続する予想です。

 

 

気になるキャッシュフローです。本業のビジネスがうまくいっているかを示す営業キャッシュフローがしっかり黒字になっており、その範囲で投資を行っています。創業間もない企業ですので、「純利益は赤字、投資キャッシュフローは営業キャッシュフロー以上に支出」というネットフリックス的な体質をイメージしていましたが、利益もきちんと確保し、投資キャッシュフローもほどほど、という意外にも堅実な経営だと感じました。

 

(STITCH FIX HPより )

また、売上総利益率が非常に高く、45%程度あります。グロース株投資家にとっては粗利率は重要で、粗利率が高いのは会員が増えれば増えるほど広告などの販管費のインパクトが小さくなり、利益がどんどん膨らむことを意味します。実際に、ソフトバンクの孫正義会長はスタートアップや伸び盛りの企業に投資する際には粗利率に注目していると述べています。

 

(STITCH FIX HPより )

肝心の会員数もどんどん伸びています。直近ではやや成長率は鈍化しましたが、前年同期比で22%増となっています。今後、海外展開や男性向けのサービスなどが軌道に乗ればさらにアクティブユーザーが増えることが見込まれます。

 

今のところ、スティッチ・フィックスはサブスクリプションモデルの成功例となっています。しかし、本当に実力が試されるのは向こう数年で、会員がサービスを続けてくれるか否かです。サブスクリプションモデルは収益が安定するメリットがある一方で、最大の弱点は、一度入会してくれた人も半年1年と経つと、定額サービスをやめてしまうのです。

 

いくら広告やプロモーションをしても、会員がたくさん離脱してしまうのなら「穴のあいたバケツ」に一生懸命水を入れるようなもので、ビジネスが持ちません。目先数年でスティッチ・フィックスがアパレル業界のネットフリックスになれるか否かの勝負どころを迎えることになります。

 

アメリカ株についてもっと知りたい方はこちら

アメリカ株分析記事一覧へ

コメント