決算で明暗ソフトバンクとトヨタ。トヨタの黄金時代は終焉へ

日本株

ソフトバンクの決算は絶好調でした。売上高は5.2%増の7兆1685億円、営業利益は61.8%増の1兆8590億円と、増収増益の決算となりました。孫社長が力を入れるファンド事業は株価の変動に左右されやすいため、特に昨年10〜12月期の株価下落の影響が心配されていました。しかし蓋を開けてみれば10〜12月期でも好調を維持しました。

 

一方のトヨタ自動車は2月6日、前期比25%減の下方修正を発表しました。2019年3月期連結決算の最終利益を1兆8700億円とし、従来予想より4300億円ほど少ない見積もりとしました。トヨタは決算発表時から2%以上株価を下げています。

 

トヨタ自動車の営業利益率は8%程度と、製造業らしく低い数値です。同じ製造業でもAppleは30%ですし、アメリカを代表する他の企業もGoogle(20%)、Facebook (40%)、VISA(60%)と稼ぐ力が全くレベル違いです。

 

いずれのアメリカ企業も「稼ぐ力」がトヨタとは段違いであることが分かります。

 

しかし、そもそも自動車を製造して販売するいうビジネスモデルの構造自体が利益率が低いビジネスモデルなのです。そんなビジネスモデルの中、トヨタは上手くやっている方です。

 

ですが問題なのは、そんな旧来型ビジネスモデルのトヨタがいまだに時価総額No.1企業であることです。本来であれば、利益率がとんでもないIT企業が時価総額トップを独占すべきです。実際にアメリカではアップルを除いて製造業が時価総額ランキングに顔を出すことはありません。アップル自体も製造が外注しているので純粋に工場を持った旧来の製造業とは異なります。トヨタが時価総額1位を死守していることが日本経済が停滞し、日本企業がダメダメであることの証拠です。

 

そんなトヨタを今後数年で時価総額を抜くのではないかと思うのがソフトバンクです。

 

ソフトバンクはすでに時価総額20兆円のトヨタを抜くだけのパワーを秘めています。負債を除くソフトバンクGの保有株式価値21兆円です。これに対して、現在の時価総額は9兆円で、孫会長は「私は安過ぎると思う」と発言しています。割安なソフトバンクGの株を底上げするため、孫会長は自社株買いを発表しました。

 

ソフトバンクは世界中の成長企業の株式を買うことで、その成長を取り込みながら自社も成長することを狙っています。特にAI群戦略と称して世界中の有望なAI企業を爆買いしている戦略は順調です。一方のトヨタは章夫社長の巧みな経営によって製造業の雄として君臨し続けています。しかし、そもそも営業利益率が10%未満の旧来型のビジネスモデルであることを踏まえれば、早晩ソフトバンクがトヨタを追い抜いて日本企業の時価総額トップになるでしょう。

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