長期での株式投資が儲かる本質的な理由

投資哲学

株式投資というと、目まぐるしく動く株価を追って短期で売買繰り返すトレーダーをイメージする人も多いかもしれません。また「株で借金」などのイメージからか、ギャンブルの仲間だと思ってる人も多いようです。

 

しかし、本来ならば、株式を購入したら何年も保有を続けるのが王道の株式投資です。短い期間で売ったり買ったりを繰り返すのは個人的にはやや特殊なスタイルだと思ってます。

 

今回は短期売買がなぜ儲からないのか、という点と、株式の長期投資が本質的に儲かる理由をまとめました。

 

 

短期売買が儲からない理由

株式の短期売買を否定するつもりはありません。

 

毎日株式市場で激しく売り買いが行われているおかげで、誰もが売りたい時にいつでも売れて、買いたい時にいつでも買えます。

 

またスキルがあれば、毎日のトレードで値幅を取って儲けることもできます。実際に、日本で「投資家」というと、短期のトレードが得意な人がよく取り上げられるイメージがあります。

 

ただし、基本的には、特殊な才能がない限り儲からないのが実際のところです。

 

短期売買というのは、同じ商品(=株式)を売りたい人と買いたい人が単に交換している状態です。毎日株式市場では、売りたい人と買いたい人が激しく商品を交換し合っているのです。

 

その過程で、安く買って高く売れた人は得をし、その逆をやってしまった人は損するわけです。

 

では、得をした人は、その得したお金はどこから湧いてきたのでしょうか?

 

それは、損をした人が損をした分です。

 

損した人の損失が得した人の儲けになっているのです。つまり、短期的な売買では勝者との儲けと敗者の損失はイコールになるわけです。それも考えてみれば当たり前で、物々交換をしているだけなので、どこにもお金が湧いてくる要素がないのです。

 

つまりスキルの有無で得する人と損する人が出てきますが、期待値は基本的にゼロということになります。

 

長期投資が儲かる本質的な理由

株式を保有することは、不動産や農園を所有したりすることと本質的には同じです。

 

例えば、10億円でマンションを購入します。そのマンションを人に貸し出し、家賃収入を年間5000万得ます。これは10億分を投資して年間で5000万円の収入があったわけですから利回りは5%となります。

 

もう一つ例をあげます。1億円でりんご農園を購入します。その農園から500万円分のりんごの実がなりました。これも1億分を投資して年間で500万円の収穫があったわけですから利回りは5%となります。

 

株式投資も同じです。時価総額20兆円の企業を購入しました(イメージはトヨタ自動車)。その企業はクルマを世界中で売り、年間の利益として1兆円が残りました。これも20兆分を投資して年間で1兆円の利益があったわけですから利回りは5%となります。

 

ですが、20兆円をポンと出せる投資家はほとんどいないでしょうから、株式の場合はその20兆円を細かく細かく小分けにして、そして市場で取引されているのです。ですからその会社の株が1株5000円とかで売られているわけですが、その5000円の株を全て集めると20兆円になります。

 

つまり「株価」というのはマンションやリンゴ農園の売り出し価格と同じです。よって、毎日の株価の動きに一喜一憂する必要はないのです。むしろ、ちゃんと500万円分のリンゴの実がなるかどうかに気を取られるべきなのです。株価は短期的には意味不明な動きをしますが、長期的には企業の利益に連動するという性質がありますから、長い期間株式を保有するほど、株価の変動の影響はゼロに近づいていくわけです。

 

配当と再投資

株式投資がアパートや農園経営と違うのは、その利益が配当として株主にすぐ返ってくる部分と、企業がそのお金をさらに再投資する部分があるという点です。その他にも自社株買いというお金の使い道がありますが、ここで分かりやすさを優先して割愛します。

 

配当はわかりやすいですね。企業が稼いだ利益をそのまま株主のお財布に返してくれるわけです。

 

一方で企業内の再投資とは、前年度の利益を使ってさらに利益アップを狙うものです。例えば、新しく工場を作ってクルマの生産台数を増やしたり、また新規の事業を立ち上げたり、あるいは他の企業を買収したりします。

 

先ほどの年間1兆円稼ぐ20兆円の企業の例で説明すると、

 

「その会社は1兆円を配当に使わずに、まるまる全部再投資に使うことにしました。他の企業を買収したり、新たな工場を建設したりしたので、翌年の利益は1兆500億円になり、500億円アップしました。」

 

という具合です。

 

全く配当を出さない会社もあれば、ほとんど配当として株主に還元する企業もあります。どれだけ配当に回すかの違いはありますが、本質的には会社が稼いだお金は株主の利益で、直接配当としてお財布に返ってくるか、企業の価値がアップ(前年より500億多く稼げる会社になった!)して間接的に還元されるかの違いです。

 

株式投資をするときには、不動産や農園を経営するつもりで株式を購入するとうまくいきます。

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