大塚家具(8186)はそもそも低迷する運命だった

投資哲学

業績不振の大塚家具は第三者割当増資と新株予約権の発行を行うと発表しました。海外の取引先を中心とした企業連合と米系投資ファンドに約38億円の増資を行い、資金を調達します。瀕死の大塚家具は今回の資金調達で一命を取り留めることになります。

 

大塚家具は近年は業績が低迷し、2018年12月期決算は最終(当期)損益が3期連続の赤字でした。一時は2000円を超え、最高値2488円だった株価も今では400円を割る水準まで下がりました。

 

昨年は在庫一掃セールなどを打ち出しましたが、営業利益が51億円の赤字となり、厳しい状況から抜け出せず、ついに増資となりました。

大塚家具(8186)業績

(単位:百万円)

 

大塚家具は2015年のお家騒動以来赤字に転落し、久美子社長の手腕に疑問が投げかけられています。久美子社長の無能ぶりによって、あるいはお家騒動をきっかけに業績が一気に転落したイメージがあります。

 

しかし、それ以前の業績を見てみると、営業利益がプラスになっている2013年の営業利益率はわずか1.5%です。2014年がマイナス0.7%、お家騒動があった2015年はプラス0.8%となっており、そもそも利幅の小さいビジネスであることがわかります。

 

もちろん、お家騒動や久美子社長の施策がダメ押しになった可能性はあります。ですが、イケアやニトリの台頭に加えて、わずか数%の利幅しか出ないビジネスモデルを考えれば、遅かれ早かれ大塚家具の未来は明るいものではなかったのは明白です。

 

ニトリとの違い

一方、業績絶好調のニトリの業績を見て見ましょう。

 

同じ「家具屋さん」であるニトリと大塚家具ですが、ニトリの営業利益率は安定的に15%を超えています。

 

小売業で営業利益率がこれだけ高いのは日本企業では珍しく、非常に高収益な体質です。

 

ニトリは「製造流通小売業」と自称しており、家具をゼロから製造し、海外工場から逆輸入しており、それを自前の店舗で販売しています。全ての行程を自前でやることで途中のマージンなしで利益率を高めています。

 

一方の大塚家具は自前で製造することはなく、出来上がった製品を販売しているのみです。

 

ここにビジネスモデルの強さの差があります。

 

投資家として投資する企業を選定する際にはこうしたビジネスモデルの強固さを考える必要があります。営業利益率が15%を超える小売業を経営するのと、わずか営業利益率が1〜2%の小売業を経営するのでは「ゲーム」の難易度が違いすぎます。どれだけ優秀な経営者でも利益率1~2%の小売業の舵取りをするのは簡単にはいかないでしょう。

 

バフェット
バカでも経営できる企業を探しなさい。いずれ、そういう人間が経営者になるのだから

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